先に結論

最初は物件を特定する資料と相続状況のメモ、契約までに名義と本人確認書類を整える

  • 初回相談は所在地、名義人、相談者との関係、固定資産税資料、写真から始められる
  • 相続登記の書類は遺言・遺産分割・法定相続で異なる
  • 権利証や購入契約書がない場合も、ないことを先に伝える
  • 契約・決済の日程は登記と書類収集の所要時間を含めて決める

書類は4段階に分けて準備する

上表は一般的な整理で、必要書類は相続方法、物件、取引条件、依頼先によって変わります。最初から全書類を原本で送らず、何があるか・ないかの一覧を作り、提出方法を確認してください。

段階まず用意するもの目的
1 初回相談・概算査定所在地、名義人、続柄、課税明細、外観・室内写真物件と相談内容を特定
2 訪問査定・条件確認鍵、登記事項、図面、建築資料、不具合・家財メモ現況、費用、売り方を確認
3 相続登記遺言、戸籍類、住民票、遺産分割協議書等売却できる所有者名義を整える
4 契約・決済本人確認、印鑑証明、登記識別情報、振込先、鍵等契約、代金受領、所有権移転

初回相談で最低限伝える5点

  • 物件の所在地と、土地・戸建て・区分所有などの種別
  • 登記名義人の氏名と、亡くなった時期
  • 相談者と名義人の関係、分かる範囲の相続人
  • 遺言書・遺産分割・相続登記の現在地
  • 空き家の状態、家財、希望時期、売却を急ぐ理由

相続登記の書類は相続方法で変わる

法務省は、相続登記について遺産分割協議、法定相続、遺贈など手続別のハンドブックを案内しています。一般に戸除籍謄本、相続人の戸籍、住民票、固定資産評価に関する資料などを確認しますが、遺言の有無や相続関係によって必要範囲が異なります。

相続人申告登記は相続登記の義務を簡易に履行する制度ですが、売却するための所有権移転には別途、相続登記が必要です。売却予定がある場合は、義務対応だけで止めず、誰が取得して売主になるかを整理します。

  • 遺言書がある:形式、保管場所、検認等の要否を確認
  • 遺産分割する:相続人全員と協議内容、署名押印を確認
  • 法定相続分で登記する:相続人と持分を確認
  • 相続人が多い・海外在住・行方不明:早めに専門家へ相談

見つからない書類は『ないと売れない』と決めつけない

書類がないことより、ない事実を伏せたまま短い引渡し期限を約束する方が手戻りにつながります。再取得、現地調査、専門家確認に必要な日数と費用を売却計画へ入れます。

見つからないもの最初の対応確認先
権利証・登記識別情報紛失を伝え、代替の本人確認手続を確認司法書士・法務局
登記事項証明書・図面所在地や地番から取得方法を確認法務局
固定資産税課税明細自治体で評価証明等の取得可否を確認市区町村
購入時の契約書探索を続け、取得費不明の税務影響を相談税務署・税理士
建築確認・測量資料現況調査や再取得の必要性を査定時に確認自治体・調査士・不動産会社

原本と個人情報は必要な段階まで手元で管理する

相続書類には本人だけでなく他の相続人の情報も含まれます。査定に必要な範囲と、登記・契約に必要な範囲を分け、依頼先の案内に従って提出します。

  • 初回相談では書類名の一覧や必要箇所の写しから始める
  • 戸籍・本人確認書類の送付先、利用目的、保管方法を確認する
  • マイナンバーなど査定に不要な番号はむやみに送らない
  • 原本を預ける場合は預り証と返却時期を確認する
  • 複数社へ依頼するときは提出した資料を記録する

よくある質問

戸籍がそろっていなくても売却相談できますか?

相談や概算査定は可能です。相続人の範囲と未収集の書類を伝え、登記・契約までの収集計画を立てます。

権利証をなくしたら売却できませんか?

紛失だけで直ちに売却不能とは限りませんが、本人確認等の別手続が必要になります。契約日を決める前に司法書士へ相談します。

相続人申告登記をすれば売れますか?

相続人申告登記は義務を簡易に履行する制度です。売却には、誰が取得したかを反映する相続登記が別途必要です。

書類は不動産会社と司法書士のどちらへ出しますか?

査定・契約確認は不動産会社、登記申請は司法書士等が中心です。重複提出を避けるため、窓口と原本の提出先を決めます。

次に読む記事

公的資料・出典

公的資料は2026年8月21日に確認。法律・登記・税務の記述は一般的な情報であり、個別相談への回答ではありません。